61.人間は食べたもので出来ている

電子書籍を書いています。楠田文人です。
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ソクラテスの言葉と記憶していましたが、調べてみたら違った。ソクラテスの言葉は「食べるために生きるのではなく、生きるために食べよ」でした。

「確かに食べたもので出来てるな」
「ビールお腹もいるし、おやつでできた浮き袋が外れないのもいるし」
「氷いちごを食べると、べろが赤くなるわよ」
「ちょっと違う気がする」
「すいかを食べたら体が赤くなってぽつぽつ水玉模様が出て来るのか?」
「種は食べないだろ」
「それじゃ、枝豆をたくさん食べたら、体が緑色のぽつぽつで覆われるのか?」
「地球征服する宇宙人みたい!」

話が外れました。
「人間は食べたもので出来ている」は慣用句のような印象があります、似たような言葉があれこれ想像できて、食べ物だけでなく、買い物関係でもありますね。

「店頭のものを無闇に触らないでください」

果物にこれをやられると迷惑。月龍がこれをやったら、皆、腐ってしまいそうです。
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一度聞いたら忘れない、慣用句的な印象が伺われる言葉達の元凶は多分、交通標語にあります。

「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」
「ちょっと待て。車は急に止まれない」

これら交通標語は、聞いたら忘れない、と言う特徴あります。だからいいんじゃないかと言う意見もありますが、せっかく別のものが座るはずだった記憶の主席を交通標語に奪われて仕舞います。

「あれ? そこは俺が座る予定なんだけど。何で座ってるんですか?」
「私は交通標語だ。記憶の中で、ここは私の場所となった。悪いが他に行ってくれ」
「交通標語!?」
「そうだ。交通標語だ。人々がきちんとルールを守るためにも、印象的で忘れにくくなっている」
「だから一番目立つ場所に居座ってるって訳か?」
「そうだ。ここに座る予定だった君には悪いがな」

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かたん! ぶろぉぉぉ。
「おっ! 我々を記憶に持つ人間が動き出した。自動車を運転し始めたらしい。私の勝ちだな」
交通標語は大威張りで、記憶の主席の場所にふんぞり返った。しかし、急に転げ落ちてしまった。
「痛たたた!」
「悪いね。俺が座る番なんだ」
「何でだ!?」
交通標語は転げたまま問いただした。
「俺は、抜け道マップの記憶なんだ。これから抜け道のルートを思い出しながら走るんで、記憶を伝えなきゃいけないんだ」
「くそっ! せまい日本だから、そんなに急ぐなよ」