41.ルービック・キューブとかゲームとか

電子書籍を書いています。楠田文人です。
 電子書籍はこちら >>
ルービック・キューブは、発売される前、読売新聞の新製品紹介蘭でで知りました。モノクロ写真付きの一段記事で紹介されていて、面白そうだったので発売日を控えておきました。
新製品紹介コーナーでは「たまごっち」も小さな液晶付きの写真付きで、育成ゲームとして紹介されたことがあります。こちらも興味があったものの元来ゲームをやらないので、どうせ買っても使わないだろうとパス。大ブームになりましたけど。
ルービック・キューブの発売日、渋谷の東急ハンズに行きました。探すとゲーム等のコーナーの前面にあり、誰も知らないみたいで行列もなくすぐに買えた記憶があります。
買って近くにある喫茶店に入って包装を開けました。最初は全部揃ってる。当たり前ですが。説明を読んで何度か回すとばらばらになったので、今度はそれを戻せばいい。と思ったら戻らない。諦めて仕舞って帰りました。
どうもゲームは向かないらしい。ビデオゲーム(テレビゲーム)に触ってもそれほど面白いと思わない。だから大抵一面をクリアしてお終い、くらいです。最期の画面を確認したことはありません。
ゲームで思い出した。コンピュータゲームの古典に「Rogue(ローグ)」と言うゲームがあります。古典と言うことで試してみました。
 ※ フリーで提供されているのは、正確にはオリジナルのローグを真似て作ったので、ローグ・クローンと言うらしい
元は UNIX 上で造られたテキストキャラクタベースのダンジョン系ゲームで、ゼルダの伝説のベースになったそうな。その後、MS-DOSPalm などに移植されました。今でもアーカイヴにあります。壁が「+」や「-」で表現され、キャラクタが「E」や「K」で表現され、自分は「@」です。キーで移動できる。
主人公は、地下何階にも及ぶ迷宮の一番深い階にある The Amulet Of Yender(アミュレットの魔除け)を探しに行きます。途中で敵に教われたりアイテムをゲットして進むと言うものですが、これも最初の階で終わって仕舞って先に進めない。大こうもりや、大うずら、大はやぶさに襲われて終わってしまい、イェンダーの魔除けってどんなのか見たことがありません。
 ※ Vector に Window バージョン、MS-DOS バージョンの「Roge J」と、Palm バージョンの「Rogue Pocket」があったのでダウンロードして試しましたが、呆気なく倒されました。

f:id:kusuda_fumihito:20181116091423j:plain

昔、バンド練習の時、ドラムのH君が揃っていないルービック・キューブを取り出した。ギターももう一人のドラムも、何をするのかと思って見ている。
「見てて」
と言って回し出した。一、二分くらいで
「ほら」
と全ての面を揃えて見せました。
「お、おー!」
と拍手喝采。家でしばらくやってるうちにコツを掴んだのだそうな。
因みにH君はジャズが好きで、ジャズ評論を書く時のペンネームが「小石弥平」でした。このペンネームは「深大寺線物語」に登場する止まり木探偵の名前で使わせて貰っています。
 深大寺線物語はこちら >>

40.猟師力学

電子書籍を書いています。楠田文人です。
 書籍はこちら >>

「何読んでるの?」
量子力学の本」
「猟師の力学?」
「そう」
「そんな本があるんだ!」
「一般の人は知らないかもしれないね」
「へぇ! 猟師の力学かぁ。面白そうだね!」
何人かで森に入って、誰が獲物を仕留められるかとか、あっ! そうだ。熊に襲われた時の接近戦だと鉄砲は役に立たないから、一本背負いとか巴投げで助かったって話があったぞ。そう言う技のことかな?

最新理論が教科書に反映されるのに、およそ 10 年かかると聞いたことがあります。もちろん学会などで認知されないとだめですが、例えば稲作が縄文時代から行われていた証拠が見付かっても、教科書では暫く弥生時代からのままだったり。
子供の頃、宇宙は冷えていて、太陽のような恒星は倭星となって最後は超新星として爆発して終わる、とされてました。目新しい発見はないので、星座を覚えたりそれにまつわる神話を読む程度でした。話が変わったのはパルサーが見付かってからだったような気がします。
天の川の方から規則的な電波のパルス信号が受信されて、その正体が中性子星だか X 線天体だかが発するパルスだったことが判った。それから電波天文学が重視され発見が相次ぎ、ブラックホールが見付かり、ビッグバン理論が知られ、宇宙は膨張し続けていて、兎に角賑やかで冷えてなんかいないことが判った。細かい流れは適当ですが、そんな感じ。電波望遠鏡は光学望遠鏡では見えないものが捉えられるので、天文学者の効果的なツールになりました。
更に驚いたのが、宇宙の問題を解くのに量子力学(Quantum Mechanism)が出て来たこと。そう言えば「Quantum」ってハードディスクのメーカーがあったな。量子とは物質の最小単位で、太陽の黒点が磁場を持つ理由が量子力学で初めて説明されたそうです。
宇宙の問題を相対性理論で説明するのは知ってましたが、量子論は初めてでした。当時、量子論について知りたくて数冊読んだけど、高校の数ⅡB 程度じゃだめだと諦めた。その結果が「閃光」でした。
「閃光」はこちら >>
何故量子論がだめだと思ったか。音楽なら、聴いた曲のベースラインは、フレットのどのポジションで弾いているか思い浮かびます。運指も自分のパターンならどうするかイメージ出来るんだけど、量子論の説明はイメージ出来ない。多分、数学が判らないのと実際のデータに触れてないからイメージが作れない。お話なら具体的に説明することなく、っつーか説明したら教科書になっちゃうし、想像だけで繋げられるから楽しかったりするんだけどね。

f:id:kusuda_fumihito:20181101121313j:plain

待てよ、漁師かな? 猟師じゃなくて漁師力学とか海の方かも。網を引き上げる時の力の掛かり方とか、釣り竿を上げる時のことかな? 鰺を釣るのと鰹では釣り糸に掛かる力も違うだろうし、上げる力も違うな。そうか! 釣りをする人が複数になると、糸が絡まっちゃう理由が解明されたのに違いない。これは画期的だ!

39.来年のことを言っても鬼が笑えない話

電子書籍を書いています。楠田文人です。

 電子書籍はこちら >>

「年明けに、鬼退治をするんだそうだ」
「げっ! 本当か?」
「どこから聞いて来たんだ?」
「嘘じゃないのか?」
その話を聞いた鬼達は大騒ぎだ。
「来年のことだから、笑ってもいいのか?」
「お前、笑えるか?」
「笑えない…」
話した鬼は周りの鬼達を見回して言った。
「今日の午前中、例の桃太郎会議があった」
「桃太郎の動向を探る会議だな?」
他の鬼達も頷く。
「今年、俺は委員だからな。議長が言うには、諜報役の寝たきり雀から聞いた話として、桃太郎が、昔仲間の犬、猿、雉を集めて宴会をしたらしい。そこで鬼退治をして遊ぼうと言うことになったそうだ」
「よく、そんな危険な宴会に寝たきり雀が忍び込めましたね?」
「女中の振りをしたそうだ」
「へぇ」
着物姿をした女中の寝たきり雀を想像した。頭がまんまるだからかなり不格好になる。ちょと無気味だ。
ダンッ!
「まさか!」
一人の鬼が机を叩いて立ち上がった。
「鬼ヶ島復興計画が漏れたのでは!?」
「何だって?」
「そりゃ大変だ!」
鬼達は一斉に騒ぎ出した。
「あれが桃太郎にばれたら、かなりやばいぞ!」
「来年まで待ってらんねぇな」
その昔、桃太郎達が鬼ヶ島に勝手に攻め入り、甚大な被害を与えて鬼ヶ島の機能を停止させた。被害からやっと立ち直った鬼達は、銀行から莫大な借金をして鬼ヶ島を一大リゾートに変身させようと、こっそり復興計画を進めて来たのだ。それが桃太郎の耳に入ったとしたら復興計画が水の泡と化してしまう。やつらは、楽しみのために破壊活動を行うに違いないのだ。
「どうすればいいんだ…」

f:id:kusuda_fumihito:20181003111851j:plain

ふと思ったのですが、鬼は悪いのが当たり前で、いい鬼と言うのは存在しません。と言うか、鬼そのものが存在しないので、我々日本人の意識にある鬼は悪いやつに決まっています。鬼は、デュルケームの集合的諸意識、もしくは吉本隆明共同幻想に当たるのかも。