40.猟師力学

電子書籍を書いています。楠田文人です。
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「何読んでるの?」
量子力学の本」
「猟師の力学?」
「そう」
「そんな本があるんだ!」
「一般の人は知らないかもしれないね」
「へぇ! 猟師の力学かぁ。面白そうだね!」
何人かで森に入って、誰が獲物を仕留められるかとか、あっ! そうだ。熊に襲われた時の接近戦だと鉄砲は役に立たないから、一本背負いとか巴投げで助かったって話があったぞ。そう言う技のことかな?

最新理論が教科書に反映されるのに、およそ 10 年かかると聞いたことがあります。もちろん学会などで認知されないとだめですが、例えば稲作が縄文時代から行われていた証拠が見付かっても、教科書では暫く弥生時代からのままだったり。
子供の頃、宇宙は冷えていて、太陽のような恒星は倭星となって最後は超新星として爆発して終わる、とされてました。目新しい発見はないので、星座を覚えたりそれにまつわる神話を読む程度でした。話が変わったのはパルサーが見付かってからだったような気がします。
天の川の方から規則的な電波のパルス信号が受信されて、その正体が中性子星だか X 線天体だかが発するパルスだったことが判った。それから電波天文学が重視され発見が相次ぎ、ブラックホールが見付かり、ビッグバン理論が知られ、宇宙は膨張し続けていて、兎に角賑やかで冷えてなんかいないことが判った。細かい流れは適当ですが、そんな感じ。電波望遠鏡は光学望遠鏡では見えないものが捉えられるので、天文学者の効果的なツールになりました。
更に驚いたのが、宇宙の問題を解くのに量子力学(Quantum Mechanism)が出て来たこと。そう言えば「Quantum」ってハードディスクのメーカーがあったな。量子とは物質の最小単位で、太陽の黒点が磁場を持つ理由が量子力学で初めて説明されたそうです。
宇宙の問題を相対性理論で説明するのは知ってましたが、量子論は初めてでした。当時、量子論について知りたくて数冊読んだけど、高校の数ⅡB 程度じゃだめだと諦めた。その結果が「閃光」でした。
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何故量子論がだめだと思ったか。音楽なら、聴いた曲のベースラインは、フレットのどのポジションで弾いているか思い浮かびます。運指も自分のパターンならどうするかイメージ出来るんだけど、量子論の説明はイメージ出来ない。多分、数学が判らないのと実際のデータに触れてないからイメージが作れない。お話なら具体的に説明することなく、っつーか説明したら教科書になっちゃうし、想像だけで繋げられるから楽しかったりするんだけどね。

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待てよ、漁師かな? 猟師じゃなくて漁師力学とか海の方かも。網を引き上げる時の力の掛かり方とか、釣り竿を上げる時のことかな? 鰺を釣るのと鰹では釣り糸に掛かる力も違うだろうし、上げる力も違うな。そうか! 釣りをする人が複数になると、糸が絡まっちゃう理由が解明されたのに違いない。これは画期的だ!