51.BASIC づいてしまった

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TOKIWA BASIC Compiler の話をしましたが、何となく BASIC 言語でのプログラムごっこが続いてたりします。と言うのも、携帯電話を替えたせいなんですね。
今まで何と! ガラケーでした。ほとんど電話を受けるだけでメールも使わないので構わなかったのですが、さすがに液晶が壊れて来たのでスマホに替えようとあれこれ見ていたら、タイミング的に「初めてのスマホ」「docomo with」が重なって、本体価格も月々料金もガラケーより安くなってしまった。
周りには iPhone が多いけれど Android にしました。何故かと言うと、アプリに「PHEM(Palm Hardware Emulator M68k)」ってのがあって、Palm エミュレーションが動く。POSEと同じですね。 Palm の ROM がないとだめですけど、普通に動く m500 が目の前にあるのでこれから ROM イメージを吸い出しました。因みに m500 は折り畳みキーボードもあって、よく使いました。
 PHEM はこちら(Andorid じゃないとだめですけど) >>
さらに! 本棚には CodeWarrior も NSBasic/Palm もある。CodeWarrior は面倒なので、NSBasic/Palm でちょこちょこ Palmware を作って、スマホの PHEM に転送して動かしています。
Andorid のプログラム開発を調べたら色々あって、どうやら PC 上では Andoroid Studio、スマホ上には Termux と言う Linux ターミナルや、AIDE(Android Integrated Development Environment よーするに統合環境ですね)があった。開発の仕方を見ると画面レイアウトを XML で書いてコードは JAVA で開発する。Android のお作法を覚えるのも手間だし、今更ターミナルを使うのも面倒そうなので、しばらく NSBasic/Palm で遊ぶことにしました。と言いながら、スマホ上で動く BASIC インタープリタPascal コンパイラをダウンロードしてたりして。

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スマホLinux カーネルが動いているため、コンピュータとして使うことができます。と言っても小さな画面でたくさん文字を入力するには、キーボードを搭載したマシンを使うか外付けキーボードを使うしかないし、この画面でシェルコマンドを入力するのは辛い。
m500 で動かす Palmware がスマホ上だと速い! M68k と言ったら Macintosh Plus ですからね。40 年近く前のコンピュータだ…。
NSBasic/Palm を使うと HyperCard もどきが作れるような気がして来た。
「鼻先案内犬10 M24号」編には HyperCard の作者、ビル・アトキンソンならぬビル・アトキンスさんが登場します。
 鼻先案内犬10 M24号はこちら >>
ロボット犬M24号に命令をするコマンドが「Magic On」。「Magic」は HyperCard でオーサリングに入るコマンドでした。

50.TOKIWA BASIC Compiler が面白い

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お話を書くのに Think Pad 340 CSE と言う、古い MS-DOS/Windows 3.1 のコンピュータを使っています。キーボードが心地好いのと、文章を書くだけなので GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース:ウィンドウ環境)は不要で、CUI(キャラクタ・ユーザー・インターフェース)中心。マウスに持ち替えなきゃならないから Windows 3.1 もあまり使っていない。校正や確認作業には Mac もしくは Windows を使います。

Think Pad は MS-DOS/Windows 3.1 なので、そのままでインターネットは使えないし(使うなら設定すればいいんだけど)、繋がったとしても動作するブラウザが初期の HTML 対応だから Web は見られないだろうし。前は Linuxデュアルブートにしてたけど Linux はあまり使わないので EMACS のコマンドを忘れたり、MS-DOS の FD をマウントしてからじゃないとコピーできないとか面倒だったので、MS-DOS だけに戻しました。
お話を書くのはエディタが中心で、MIFES と JED を使っています。FEP が思っている漢字に変換してくれなくても校正時に確認しているから問題にはならない。まぁ、ハードディスクが壊れたらお終いなんですが。
文章を書くだけじゃつまらん、と思って、今更 MS-DOS で動作するツールを探しました。Web を探すとまだあるんですね。UNIX Like Tools、Turbo Pascal、Turbo C、JPerl、そして TBC(TOKIWA BASIC Compiler)です。全部 16bit で動作するアプリケーション。
 TBC(Vector ダウンロード)はこちら >>
TBC は製品版の機能を一部削除しフリーで提供されている BASIC コンパイラで、PC98 BASIC や Microsoft の QBasic とも文法が違うのですが、慣れると使い易いし、インタプリタじゃなくてコンパイラだし。Windows 10 とかで動かすなら、Virtual PCVMWare など仮想環境に Free DOS が必要でしょうけど。
遊びのプログラミングで使用しています。バンド練習のスタジオ料金を参加したメンバーの使用時間で割り勘にするプログラムを作ったり、よく使う計算式を入れたプログラムを作ったりしています。お話で使ったひらがなの数を計算するプログラムは、TBC で作るより他のプログラム言語の方が簡単だったので、そちらにしましたけど。

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UNIX Like Tools も重宝してて、文書ファイルの文字数は「wc -c -j TEST.TXT」でダブルバイトの文字数が判ります。
カタログなど紙媒体では文字数を指定されます(デザイナーによる)。キャッチコピー 31 文字、ボディコピー 153 文字とかって言われて、きっちりその文字数で書いたことがありました。DTP が導入される前の写植を使ってた時代には文字数指定があったなぁ。ペーセメとかトレスコとか死語になっちゃったんですね。話が反れた。

49.鼻先案内犬さんの適応レベル

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前に「鼻先案内犬シリーズ」を書きました。
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このブログでも主人公犬の三月堂さんにインタビューしたので、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。
この名前はもちろん「水先案内人」から頂いたもので、水先案内人が流れを読んで舟を進めるのに対し、残された物に付いた匂いを追って、無くした物を探してくれる犬が主人公です。設定では警察犬より嗅覚が鋭いことになっています。我々は犬ではないので同じことは出来ませんが、色々な匂いの中から目的の匂いを探すことは可能でしょう。
同じように、言葉の中から知っている声や、言葉のイントネーションを聞き分けることが出来ます。

 ふるさとの 訛り懐かし 停車場の ひとごみの中に そを聞きに行く

上野駅は色々な地方から来た人が集まるので、ふるさとの方言を聞きに行く、って石川啄木の俳句ですね。色々な方言が飛び交っていても、自分のふるさとの方言だけその中から聞き取れて、同じ様に大勢の中から知っている声を聞き分けられたり顔を見付けられる。心理学で「適応レベル」と言ったかな。五感にはそう言う特徴があります。
普段は標準語を喋ってる田舎の人が、実家に電話すると突然方言に戻るってのも、頭のスイッチが田舎にいる状態になってしまうからでしょう。

 へへっ、匂いを探すなら、嗅覚さんに頼めば簡単だよ

「お、三月堂さんじゃん。いつの間に?」

 ごみの振りをして、人ごみの中に隠れていたんだ

「視覚さんをごまかそうと思ったのか?」

 大勢の中から、知っている顔を探そうとして頑張っている視覚さんには難しいかもね

「そりゃ、人ごみと思って探してて、犬ごみが混じってたら見逃すよ。ごみ犬だったっけ?」

 視覚さんがだめなら、嗅覚さんに助けてもらえば?

「僕の嗅覚さんは宛にならない」

 まー人間だもんね。聴覚さんはどう?

「だって、三月堂さん、音を立てないように固まってたでしょ?」

 てへへへ

「あ、寝てるとも言う」

 こらこら

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鼻先案内犬シリーズ5「ドッグスクール編」では、聴覚に優れたミナちゃんが登場します。
 鼻先案内犬シリーズ5「ドッグスクール編」はこちら >>

クレバリードッグトレーニングセンターでは、鼻先案内犬になるために訓練を行う「匂いの部屋」「大きな音の部屋」があります。「大きな音の部屋」は、最新のお化け屋敷の音響システムを利用していて、歩くたびに色々な声、映画のような様々な爆発音や追突音、雷など自然現象の音が鳴ります。三月堂さんが恐がったこの部屋も、ミナちゃんは聞こえる音をコントロール出来るので、なんなく通り抜けました。ミナちゃんを主人公にした話も考えているんですけどね。